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始発の電車で家に帰るとまずシャワーを浴びた。メイクしたまま寝ちゃったし、汗かいてるから絶対臭いし、顔も浮腫んでるし、こんな姿見られたくなくてホソクがシャワーを浴びてる間に帰ってきちゃった。カトクしたから大丈夫だよね。

お顔パックしながらスマホを手に取ると、ホソクからカトクの返事が来てた。

『俺こそごめん!今日のお昼って空いてる?学食一緒に行かない?』

まさかのお昼のお誘いだった。ホソクから初めて誘われたことが嬉しくて、すぐさまOKの返事を送る。それからスキンケアを念入りに。服選びも慎重に。デートでもなんでもないただの学食なのにね。



大学に着いたら余計にソワソワしちゃって、友人に「なんか動きがウザい」と呆れられる私。

「あ、そうそう。学祭でファッションショーやるからAモデルやってくれない?」

夏休みが明けてから、大学内は学祭ムードがそことなく漂っていて。サークルに入ってない私は特に何もすることがないので、いつも通りの日常を送っているけど、友人はファッション系のサークルに入っているから、学祭用の服をデザインしたり作ったりで忙しいみたい。

「え、嫌だけど。私がモデルとか出来るわけないじゃん。」

「は?無理だけど。もうAのイメージで服作っちゃったもん。」

なんて勝手な!
人前でモデル歩きとかポーズとか無理だよ!

「大丈夫、服着てただ歩いてくれればいいから!」

「え〜」

「絶対あんたに似合う服なんだよ〜!お願い〜!」

「うーん、そこまで言うなら、、、」

「やった!じゃああとは相手役の男性モデル探さなきゃ。」

「え!男女ペアなの?私知らない人は嫌だよ?」


友人は、「誰かいないかなぁ」と悩んでいるようだった。知らない人とだと緊張しちゃうし、なるべく仲の良い人がいいなぁ、と思って同じ学年の何人か提案してみる。

「ジミンは?」

「却下。身長が足りない。」

「テヒョンは?」

「うーん、雰囲気が合わない。」


その他にも何人か挙げてみたけど、足が短いだの髪型がダサいだの次々と却下されていく。こだわり強すぎない?一体誰だったらクリア出来るわけ?


「あ、ピッタリなのが1人いた!さっそくお願いしてくる!」

友人はそう言うと風のように去って行った。せめて誰なのか教えて欲しかったんだけど、、、。


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作者名:umbrella | 作成日時:2024年3月5日 18時

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