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「Aおはよう〜！」
ワンボックスの後部座席からテヒョンが顔を出した。バーベキューの前々日、ホソクからカトクが来て、当日はユンギさんという人が車を出してくれると言っていた。ユンギさんはナムジュンさんと同じサークルで、曲を作ったりラップをしたりしているらしい。
「おはよう、テヒョンア。」
テヒョンは、一度車から降りて私が乗りやすいようにどいてくれた。助手席からナムジュンさん、真ん中にジミン、後ろの席からホソクがそれぞれ顔を覗かせてきた。みんなに挨拶をして、運転席のユンギさんに視線を向ける。
「ユンギさん、初めまして。車出していただきありがとうございます。」
「、、、一番後ろ乗って。」
「は、はい！」
え、ユンギさん怖くない？なんかぶっきらぼうだし、目も合わせてくれないし。え、一昨日ホソクが「ユンギヒョンは可愛い人だよ」って言ってたの絶対嘘じゃん。
ユンギさんにビビりながら、一番後ろのホソクの隣に座る。すかさずホソクに「ユンギさん可愛くないじゃん！怖いじゃん！」って周りには聞こえないように耳打ちすると、キャハハハハ！って手を叩いて笑ってた。
「ちょ、ちょっと！あんまり大きい声出さない方がいいよ！ユンギさんに怒られるよ！」
慌ててコソコソ声で叫ぶと、今度はお腹を抱えて笑い出すホソク。涙まで出てるし！
「もう、A面白すぎ！ヒョンは本当に優しい人だから大丈夫だよ」
「本当に？だって目も合わせてくれなかったんだよ？私嫌われてる気がするんだけど！」
あ、ヤバ。
ホソクに釣られて普通の声量で喋っちゃった！
慌てて自分の口を塞ぐも、既に手遅れだったようで、前の席からテヒョンとジミンが顔を出す。
「ん？ユンギヒョンのこと？ヒョンはただのツンデレだから大丈夫〜！」
ジミンがヘラヘラしながら言う。その声は運転席のユンギさんにも届いていたようで。
「うるせーぞジミン。あと、Aだっけ？別に嫌ってねーから気にすんな」
「は、はい、、、」
テヒョンもジミンも、面白おかしく「ヒョン怖がられてますよ〜」ってユンギさんに絡みに行く。その姿を見てさらに肝を冷やす私。
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作者名：umbrella | 作成日時：2024年3月5日 18時
