彼女はとても繊細です。【TH】

7・YOU ページ7

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「また逃げる。」




『いえ、逃げて、ない、デス。』



「片言(笑)

まだ昼休憩15分もある。コーヒー飲みに行こ。」


『え？え？え？ウソ、ダメダメ！』


「ダメじゃない、早く行くよ。」



手首掴んだままずんずん進んでいくテヒョンさん











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只今社内休憩室にてテヒョンさんと紙コップコーヒーを飲んでいる



これは夢だろうか？


え？


今日私死ぬの？



普段はミルクとシュガーを入れてるけど、テヒョンさんから何するって聞かれて見栄張ってブラックと答えた為、苦味のあるコーヒーを飲んでるけど…

緊張してて味も何もしない…




「ねぇ、オレたち同期なんだし敬語で話すのやめない？」


『タ、タメ口なんて…とても無理…話せません。』


「どうして？

じゃあ…、Aって呼んでいい？
同期だし。」


『それは…ご自由に、どうぞ…』




あかん…

まじで死んでしまいそうや…


多分今、私の顔は真っ赤なんやろうな…


テヒョンさんから呼び捨てで呼んで貰える日が来るとは




「ジミンと話してるみたいに気兼ねなくサトゥリで話してよ。」


『敬語だから標準語話せてて…

サトゥリだとかなり砕けた感じになりそうで…。』


「そうして欲しいから言ってるんだけど。」


『…はい…いつか…追い追いになると思いますが…』


　「…追い追いね。

今日はこれくらいにしとこうかな？

明日は社食行かない？あ、二人でだよ？」



ナヨンも一緒に、と言おうとしたら先手を打たれた



『二人…ですか？』


「うん、二人。」



ニコニコしながらコーヒーを飲み干すテヒョンさん



絵本から飛び出してきた王子様さながらな笑顔につい惹き込まれる



こんなに話さなくて、
こんなに逃げてばかりしているのにもかかわらず何度も話しかけてくれるテヒョンさんに申し訳なさが募る



こんなんではダメだと言う気持ちは充分あるのだ



少し…向かい合ってみようかな…って思ったり…



「迎え行くね。」



初めて首を縦にふり覚悟を決める









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