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JKside
「…、愛してる。」
嫌な夢を見て飛び起きた深夜2時。空腹でお腹が痛いし夢見は悪いし。
勿論、(人1)は何処にも居ないし。
なんて夢を見たんだろう。(人1)が過去なんて言うからさ。昔の記憶を鮮明に思い出した。俺に恋を、愛を教えてくれた人がこの場に及んで現れたんだ。
美味しい匂いがするキッチンに並べられた料理。ラップの上に書かれた、愛してる。これは夢の続きかのように、目を覚ませと大欠伸をした。
この少し慣れない癖のある文字は、間違いなく(人1)だ。ほんの少しヒョンの字体に似てるのは、あぁまた余計な妄想で気が狂いそう。
「…、あはい。宜しくお願いします。はーい、」
めちゃ美味い。悔しいけれど俺も好物になりそうだ。食べる手は止まらず電話相手にも聞き取りずらく不快にならないかと思ったが、
気心知れたお店のオーナーだ。飲みにおいでよ?とも誘われたが時間も時間だ、流石に断りを入れる。
「またデザインは提案します、え?__うん。またね」
芸能界に入って、ここまで長い付き合いは初めてかもしれない。そもそものきっかけをくれたのが、夢に出てきた彼女であったのだが。
手の甲を眺めては、むず痒い。
一番の理解者で。あの子しか居ないと思ってた当時の俺。今になれば非常識だったことも笑って許してくれて。彼女の意志と俺の意志が同じであることに、愛を見いだしていたんだろう。
俺らしい自由を求めていたから。幾度か色んな大人に止められても無理矢理貫き通した。それは彼女の為でもあって。愛の形でもあって、愛の証明でもあって。
傷つけないように育んでいくのが俺の使命だと思っていた。それでも社会の闇に呑み込まれては引き離されて、その傷をえぐられては笑われて。
【痛くなった?ねぇ、そのタトゥーは一生消えないよ】
【どんな時も思い出してね…】
どんな女性にも埋まらない愛を求めていた俺の前に現れたのが、
(人1)だった。____
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あんこ(プロフ) - 展開が全く読めず、ドキドキしながら読み進めています。10の公開楽しみにしております。 (2022年7月11日 21時) (レス) id: b5da8987a5 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 一番好きな作品です!更新楽しみにしています! (2022年6月27日 1時) (レス) id: b3bd6e397d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新楽しみにしてました!何回も読んで毎日更新ないか楽しみにしています!大変だと思いますが頑張ってください。とってもおもしろいです! (2022年6月23日 13時) (レス) @page50 id: be7c7766b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chay | 作成日時:2022年3月13日 0時