#407 ページ8
「…それは、やりすぎたね。
俺も酔っ払ってたみたいだから。」
「うん、俺こそ疑ってばかりでごめん。ヒョンばかり責められないってのも分かってるから。でも、もう(人1)と会わないでね」
「…ジョングガ。忘れてるようだけど、俺には彼女がいる。お前が会わせようとしない限り今後会う事もない。」
彼の胸の中で、ただ耳を傾けていただけなのに。私は何処か切ない気持ちになった。今後彼に会う事もない、ということが。友達として話す事も許されないんだってことに繋がって。
でもジョングクもテヒョンの彼女も悲しませない為にも、その密かな欲は呑み込むしかないんだ。
都合がいいもんな、ただ友達のように元彼と親しくしていたいなんてさ。
キツく抱きしめられたその背中に腕を回して。それでも考えてしまう彼の事を必死に頭から消そうとした。
・
「ジョングガ、俺達帰るね。」
「…、食べて帰らないの？」
「うん。色々揉め事に巻き込んで本当にごめん。(人1)さんも、…今後、こんな彼女でよければ仲良くしてあげてほしい」
『…はい』
(人1)、さん＿＿＿＿
他人行儀な呼び方にチクリと胸が痛む。でも、それはテヒョンの彼女に対する誠意の一つ。二人が平和で居られるなら笑顔でいないといけない。
テヒョンの横で一言を発さない彼女は。それでも私を疑っているかのようだけど、ぺこっと頭を下げてテヒョンの手を引き帰っていった。
「…はぁ……っ」
私もジョングクもほぼ同じタイミングでついたため息。二人が居なくなった空間は沈黙に包まれた。そして彼は何も言わず、腕組みをしながら、私をじっと見つめている。
見えない心を見透かされていそうな綺麗な瞳に、怖いほど緊張していた。
『…ご、ごはん！食べようか！』
まだ怒ってる？＿＿＿＿テヒョンに対する気持ちを詮索されたくないあまりに、彼の瞳からさりげなく逃げた私。でも、簡単に腕をとられて思わず息を止めるほど近づいきた顔に動揺を見せてしまった。
「っ…今から聞くことに嘘はつかないって約束できる？」
『頷』
｢……どうして今日ヒョンの好物を作ったの？」
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あんこ(プロフ) - 展開が全く読めず、ドキドキしながら読み進めています。10の公開楽しみにしております。 (2022年7月11日 21時) (
レス) id: b5da8987a5 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 一番好きな作品です！更新楽しみにしています！ (2022年6月27日 1時) (レス) id: b3bd6e397d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新楽しみにしてました！何回も読んで毎日更新ないか楽しみにしています！大変だと思いますが頑張ってください。とってもおもしろいです！ (2022年6月23日 13時) (レス) @page50 id: be7c7766b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chay | 作成日時：2022年3月13日 0時
