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「……大丈夫ですか?ジェジさんのことは気になさらず、いつも通りの(人1)さんを見せてあげてください」
『…ありがとう。もしかすると今日NGいっぱい出しちゃうかも。ごめんね、今日あまり寝れてなくて集中力が「それが普通です。…あまり自分を切り詰めないで下さい」
そんな時、マネージャーが声をかけてくれて毎度の如く心が軽くなった。優しい目線に背を押されて。重たい腰をあげては、ようやく仕事へのスイッチが入ったようだ、彼も準備している定位置につく。
私の癒しタニは、今日もスタッフをくぐり抜けて私の傍に来てくれた。
『今日も頑張ろうね、タニ』
「……、(人1)。」
『ん?』
「……、(ボソッ)ジェジが余計なこと言ったとしても気にしないで」
『……っ大丈夫。(ボソッ)テヒョンこそ、あまりグゥにヤキモチ妬いたらダメだよ』
「妬かないよ」
『そう?なら良かった』
あのバラエティーの収録から、一気に撮影現場の雰囲気は和やかになった。それもこれも、周りのスタッフさんが私とテヒョンの間にできた壁を取り除いてくれたおかげだ。
カメラの画角に入る私達に黄色い声援を送ってくれたり。こっちが笑ってしまうぐらい、とても居心地いいものになって安心している。
テヒョンもきっと同じ事思ってくれてるよね。
「そこの主役二人、あまりイチャイチャしないで下さいねパパラッチ来るよ」
「…はははっ!!パパラッチはこりごりです」
そして順調に思われた次のシーンの撮影へと進む。
口数も少なくなってきたテヒョンは、テストでも何処か上の空で『体調悪い?』と聞いてみても首を横に振っていた。
あまり意識してなかったけれど、まさか彼女が居るから余計にやりにくいのかもしれない。
ふと視線を向けると、それはそれは目を見開いて見学している、というよりは観察しているのが正しいだろう。
これはやりにくい。こっちも息苦しくなってきた。
「本番行きますー!」
でもそうこうするうちにカメラを向けられて。本番開始のカウントダウンは進む。
ごくりっと唾を呑んで。
『…来てくれたんだ』
「ずっと、会いたかった」
そっと瞳を瞑り、彼の顔が少しずつ近づいて、____
「…ごめん」
「カット!!」
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あんこ(プロフ) - 展開が全く読めず、ドキドキしながら読み進めています。10の公開楽しみにしております。 (2022年7月11日 21時) (レス) id: b5da8987a5 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 一番好きな作品です!更新楽しみにしています! (2022年6月27日 1時) (レス) id: b3bd6e397d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新楽しみにしてました!何回も読んで毎日更新ないか楽しみにしています!大変だと思いますが頑張ってください。とってもおもしろいです! (2022年6月23日 13時) (レス) @page50 id: be7c7766b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chay | 作成日時:2022年3月13日 0時