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『おはようございます』
「(人1)さん、突然の台本修正ごめんなさい。今日も宜しくお願いします」
『…お願いします』
寝れなかったのは、この撮影の所為ではない。昨日の夜、約束もなく私の家にやってきたジョングクとまた言い争い。疲労は蓄積していくばかり。
その喧嘩の流れで言いたくもないことを言わされた。
なんでここに来たの?と決して怒っていない口調で聞いてみれば、俺の事嫌いなの?、ジェジさんに相談したら行った方がいいって。____
は?
何故それを彼女に相談したのかは分からない。ただ少なからず身近な女の子が彼女ということと、それなりに親しいということが明るみになって。
【そんなにジェジちゃんと仲良くなったんだね。だったら、私の所じゃなくて彼女の所に行ったら?】
ジェジちゃんとラブシーンを終えたあとの彼に触れたくもない。いくら仕事だからと必死にもがいて嫉妬するなと言い聞かせても。心は偽れない。
相手があの子だから、嫌なんだ。
それから彼は何度も仲直りしようと私を抱きしめようとしたけれど、頑なに拒み続けて。ようやく彼が帰ってくれた頃には日が昇っていた。
眠気は緊張から、そう感じないけれど。テヒョンと目が合った際は静かに目を逸らしてしまう。
しかも、今日の撮影に限り。
「(人1)さん!…お久しぶりです」
『……お久しぶりです』
一番会いたくなかった、彼女、ジェジちゃんが居た。話はしたくない、むしろ声も聞きたくない。挨拶程度で去ろうとしたのだが、
「今日はテヒョンにお願いして見学にきました。(人1)さんのお手本を見て今後に生かそうと思いますので、うちのテヒョンを宜しくお願いします」
『…、はい』
「……、あ。それと(ボソッ)ジョングクさんと仲直りできましたか?彼、今朝も物凄く落ち込んでましたよ、不安にさせないように傍に居ないと、そうでしょ?ふふっ」
私の知らない彼を知る彼女が忽ち腹正しい。撮影前に荒れてしまう心を必死に落ち着かせるのが大変だった。
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あんこ(プロフ) - 展開が全く読めず、ドキドキしながら読み進めています。10の公開楽しみにしております。 (2022年7月11日 21時) (レス) id: b5da8987a5 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 一番好きな作品です!更新楽しみにしています! (2022年6月27日 1時) (レス) id: b3bd6e397d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新楽しみにしてました!何回も読んで毎日更新ないか楽しみにしています!大変だと思いますが頑張ってください。とってもおもしろいです! (2022年6月23日 13時) (レス) @page50 id: be7c7766b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chay | 作成日時:2022年3月13日 0時