Pseudo romance#9

#442 ページ43

ジェジの言いたいことを毎回言わせないようにしている俺は、


つくづく性格が悪い。





ベッドシーンがあるから、抱いて欲しい。そう言いたいんだろうけど。付き合って半年、まだキス止まりの初々しい関係に終止符を打つつもりはなかった。



言い訳がましいけれど(人1)の時も、中々体の関係に行きつくまでの期間が長くて。

まぁ体を許さなかったのは(人1)の方だが。それ同等の我慢をジェジにもさせたいなんて。歪んでる。





確かにベッドシーンの撮影だなんて聞いた時は胸がザワついて。嫌だって気持ちも芽生えたけれど、だからと言ってそれを抱く理由にしたくないし、こんな俺の事嫌いにならないかなと期待をしている俺がいた。




明日になれば、演技といえどジョングクに抱かれる彼女。もし(人1)だったらって考えてみたら一気に血が上り鎖に繋いで逃がさないで。今夜は一睡もさせないほど体を求め続けるだろう。




なんだ、この差。想像すれば呆れてくるわ、ムラムラしてくるわ。





そういえばジミンにも似たような事を言われたっけ。つい最近、俺達にしては珍しい長電話をして。


ジミンが安心しきったように俺が変わったと。あんなに強欲だったのにジェジに対して手を出さないでいるんだと俺を賞賛していたんだ。



それに対して俺はあたかもお手本のように大切だからで片付けたが、




本当は、＿＿＿＿





発 情しないんだ。






好きなのに、そこまで気持ちを持っていけないのは俺の体がおかしいのか。昔は好きでもない人も平気な顔して抱いていた、この俺が。こんなろくでもない悩みを抱える羽目になるなんて。






「…テヒョン、明日無事に終わったら、ご褒美ちょうだい。」




「…いいけど。叶えられる範囲内で｢テヒョンのドラマ撮影の見学に行ってもいい？」




「…ああ、何そんなことでいいの？」



「うん。…(人1)先輩にも会いたいし。今から楽しみにしとくね」





うとうとして俺の胸に顔を埋める。その仕草、どうしても(人1)に結びつけてしまう俺は、またその頬にキスをした。






(人1)はどう思ってるんだろう。仕事と言えどジェジとジョングギがキス以上の行為をすること。





耐えられる？＿＿＿＿(人1)のことだ仕方ないで片付けて。ジョングガの方がモヤモヤしてそうだ。

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