#431 ページ32
余裕のある微笑み。
お酒が進む彼女の横で。遠慮とか配慮とか、出来なくなりそうなほど感情のコントロールが効かなくなって表情管理も危うい所だ。
先輩面しないで。貴方より私の方がテヒョンのこと知ってる。____
自制心がなければ、今頃。関係を揺るがす発言をして。彼女の表情をカチコチに凍らせることができるのに。
でも私は、そんなことをした所でなんの得にもならない、今カノに張り合ってテヒョンに勘違いされるのも嫌だし。
『…そうだね、お幸せに。』
「ふふふっ。…あ、それと、テヒョンの両親に実は挨拶に行こうと思ってるんですけど。どんなご両親ですか?」
まだ話すの?____酔いで頭がぐらんぐらんしてきて。そっと目を瞑っては。まだ失いたくない親切心を振り絞ってみる。
『…あー、とてもテヒョンに似て親しみやすい家族だったかな。ジェジちゃんもすぐ打解けると思うよ』
「……。もしかして(人1)さんも結婚絡みで?」
『え?うん。確か、そうだったかな。…テヒョンの両親が会いたがっているから、結婚の挨拶に行こうって。』
「…あー、私も言われました!テヒョン子供を欲しがってるみたいで。ただ私は事務所に所属したばかりだし。タイミングって大事じゃないですか?テヒョンになんて言えば分かってくれるんだろうなぁ〜」
『…そうだねテヒョンは強引にしようとしてくるから。中々拒もうにも難しいかも。でもしたくない時は、きちんと言えば分かってくれ、「あ、テヒョンから電話!すみません、席外します」
ドタドタと席を離れていく背中を見て。はぁ、と机に顔を伏せた。ようやく訪れた平和とその直後、お酒の代償でぶわーっと熱くなる頬。
見かねたマネージャーが、私の為に水を用意してくれて。帰るよう促してくれているが。ジェジちゃんに対抗心を燃やしている為、帰らないと首を振る私。
「ジョングクさん、呼びましょうか」
『ダメ!…絶対ダメ!…迷惑かけらんない。』
ここに居た方が迷惑になる、そんな当たり前なことに気づけないほど。駄々をこねては悪酔いして。マネージャーや社長や、その他の社員さんにだる絡み。無礼講だとしても度を越してる気はしていた。
273人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あんこ(プロフ) - 展開が全く読めず、ドキドキしながら読み進めています。10の公開楽しみにしております。 (2022年7月11日 21時) (レス) id: b5da8987a5 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 一番好きな作品です!更新楽しみにしています! (2022年6月27日 1時) (レス) id: b3bd6e397d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新楽しみにしてました!何回も読んで毎日更新ないか楽しみにしています!大変だと思いますが頑張ってください。とってもおもしろいです! (2022年6月23日 13時) (レス) @page50 id: be7c7766b1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:chay | 作成日時:2022年3月13日 0時