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「(人1)ー、何作ってるの?」
『んー、とね、肉じゃが。食べた事ある?』
「うーん?分からない、でも日本の匂いがするね。」
ご飯の匂いにつられてグゥがやってきた。私の背後からくんくんと嗅いでは興味津々に。単純にくっつきたいのか料理の様子を伺いにきたのか分からないけれど、
頬を寄せてはキスをせがんでくるから。誤魔化しながら味見してみる?と大きなじゃがいもを大きな口で熱い熱い良いながら食べていた。
「……、(人1)さん。私も一口もらってもいいですか?」
『うん!…どうぞ』
まさか、少しでも興味を持ってくれたのかと喜んだ矢先、その後一口食べて。吐き出してしまった彼女。
見た目によらず甘すぎて、こんなの食べられないと厳しい言葉をもらった。
グゥはそれを横で聞いて。「食べたくなければ、食べなければいい。大丈夫俺は好きだよ」私のモチベーションを下げないようにしてくれたけど。
人の好みは十人十色。苦手な人もいるから、そこまで落ち込まず。別の料理にとりかかった。
『グゥ、くっついてたら包丁持ってるし危ないよ?ご飯食べるのもおそくなっちゃう』
「いいよ。」
『駄目だって。ほら、あっちの部屋で待ってて』
「…わかった、待ってる」
隣の彼女の視線が痛すぎて。グゥを帰したけれど見せつけるかのように去り際頬にキスされたから。その後の空気は最悪だった。
「…(人1)さん、このスープ味見して下さい」
『うん、……っあー。…んん!!ゴホッゴホッ!!ごめん、!飲んだことないから美味しいかが分からない』
「…そうですよね。…テヒョン!」
飲んだことない味、というか喉がまだヒリヒリしてる。
テヒョンは辛い物食べられないって彼女は知らないんだろうか。韓国人というだけで、辛い物が得意だと決めつけないでくれと、あれほど訴えていた彼が。
彼女の味に染まったのかもと思えば、何処か寂しい気持ちがあった。ただ韓国ではこれがメジャーな味なんだろうか。旨さもなく辛いだけのスープなんて、私には理解できない味覚である。
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あんこ(プロフ) - 展開が全く読めず、ドキドキしながら読み進めています。10の公開楽しみにしております。 (2022年7月11日 21時) (レス) id: b5da8987a5 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 一番好きな作品です!更新楽しみにしています! (2022年6月27日 1時) (レス) id: b3bd6e397d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新楽しみにしてました!何回も読んで毎日更新ないか楽しみにしています!大変だと思いますが頑張ってください。とってもおもしろいです! (2022年6月23日 13時) (レス) @page50 id: be7c7766b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chay | 作成日時:2022年3月13日 0時