#425 ページ26
「テヒョン!……、お疲れ様」
『!…』
「あ、終わったの?」
「うん。終わったら来いって言ったのはテヒョンなのに放ったらかしにしないでよ。…タニも連れてきてたんだ」
「…タニもドラマに出演することになったんだ。それよりジェジ、ちゃんと挨拶しなさい」
「……、お疲れ様でした。(人1)さん」
『お疲れ様です。…』
強ばった(人1)の表情。ジェジさんが現れた途端、空気が重くなった。ただ、タニはそんな(人1)を励ますかのように愛嬌たっぷり、その体から離れずひたすら頬や唇を舐め続けている。
「タニ!…おいで」
すると突然ジェジさんが声を上げたのだが、そんな険しい顔して作った甘い声がタニに響くと思っているんだろうか。案の定タニは見向きもしない。ヒョンもヒョンで助け舟を出してあげればいいのに。彼女よりもタニ、というよりも(人1)ばかり見つめている気がする。
どうりで。ペットも飼い主に似るって言うし。二人して俺が居ない間に好き勝手できると思いすぎ。
でも、まぁ彼氏のペットが元カノに懐いているのも内心複雑な状況ではあるが、もはや相手が悪かったと思うしか救いようがない。
そんな中、(人1)は(人1)で気を利かしたんだろう。ジェジさんに向かせようと、そっとタニを地面へ下ろすが。(人1)の脚に擦り寄っては知らん顔して、
心底、怒りを煽るのが上手な犬だ。
「タニ!…ほら、こっち向いてよ」
「ジェジ、!やめろ。タニが嫌がってる。」
「どうして?タニは私と(人1)さんを間違えてるんだよ。いつもは私の所にすぐ来てくれるし!」
「…はぁ。」
その後わんわんと吠え始めたタニをまた宥める(人1)。その横でヒョンもしゃがみこんではタニを落ち着かせようと撫でて。その手が触れたように見えた時、俺も我慢ならなくなってきた。
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あんこ(プロフ) - 展開が全く読めず、ドキドキしながら読み進めています。10の公開楽しみにしております。 (2022年7月11日 21時) (レス) id: b5da8987a5 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 一番好きな作品です!更新楽しみにしています! (2022年6月27日 1時) (レス) id: b3bd6e397d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新楽しみにしてました!何回も読んで毎日更新ないか楽しみにしています!大変だと思いますが頑張ってください。とってもおもしろいです! (2022年6月23日 13時) (レス) @page50 id: be7c7766b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chay | 作成日時:2022年3月13日 0時