Pseudo romance#9

#421 ページ22

グゥは勿論、仕事に関して文句を言ってるのではない。




代役についてもマネージャーから私達の関係も含めしぶしぶ説明はされたと言っていた。

ただ、腑に落ちないのが。同時期に放送されるドラマの別の作品に私が出演し、その相手役がキムテヒョンだということ。更には代役を務めることになったのがうちの期待の新人ジェジちゃんであり、キムテヒョンの彼女であること。



これは偶然ではなく仕組まれたんじゃないかと。何故(人1)は別の作品、よりにもよってキムテヒョンとの共演を選んだんだって。



私がいくら事情を説明しても。彼はネット上で拡散された嘘の情報に翻弄されている。









私が続編を蹴ったのはキムテヒョンと復縁したからだとか。俳優キムテヒョンとして二人の共演は新たな幕開けで。次こそ結婚の発表があるんだ、とか。




勿論マイナスな発言も多々あるが、ありもしない妄想をしているファン達ばかり。＿＿＿＿





ただドラマに対する興味を示してくれているのは分かったから、いい意味で宣伝にはなっているのかも。と前向きに捉えつつも、やっぱりジョングクのことが気がかり。








「明日から、ようやくクランクインですね。おめでとうございます」




『うん。…あ、そういえば続編の方はもう撮影始まってるんだよね。どうなの？』



「…ジェジさんは初出演で初主演ですから、かなりの大役に緊張しているとは聞きました。ただ社長の太鼓判ですので、心配しなくても大丈夫ですよ。」




『…そうだよね。』




「……ただ、(人1)さんの代役ってのは。かなりのプレッシャーだと思います。今度様子見にスタジオに行ってみましょうか、(人1)さんが見に来てくれるとジェジさんも活力になります。あと歓迎会の日取りが明後日に決まりましたので。スケジュールを微調整しておきますね」






ジェジちゃんとはテヒョンとのことで疑われたまま。やや冷戦状態を知らないマネージャーには正直苦手だと言っておくべきだろうか。『…あはは。そうだといいね』と誤魔化してみたけれど。



今私が会いに行ったりしたら彼女は口を利いてくれないと思う。それにグゥだって知らん顔してまた小さな事で喧嘩になる運命だ。




放っておくのが正解？飲み会の日取り教えてと言われていたけど、…＿＿＿＿もう知らない。

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