#417 ページ18
「…(人1)、気持ちいいね。」
『〜〜ジロジロ見ないでよ』
「可愛い。」
『可愛くない!』
「…全世界の人を敵に回すだろうな、(人1)の瞳には俺しか映ってなくて、(人1)の体は俺と繋がってる。プリンセスを独り占めっておとぎ話の中では重罪だよね」
『…何言ってるの?私の方こそ、グゥのファンから袋叩きだよ。皆の王子様を奪っちゃったんだし。メディアの前でどんな顔したらいいのか、わからなくなるもん』
「……、本当に可愛いな」
情事後、彼にお互い汗もかいたことだし、お風呂に入ろうと戸惑う私を言い負かして。ずるずると連れていかれた。
必死にギリギリまで守っていたタオルをとられて。目の前には恥のない彼の姿。
入る前からのぼせる寸前だった。それでも逃がしてくれない彼は私を膝の上に乗せて。上機嫌に歌を口ずさんでいる。
彼の生歌が耳元に聞こえる、これでもない贅沢を堪能していた時。ふと彼の声色が変わった。
「…ねぇ、ヒョンとはお風呂入ってたの?」
『…っうんと、どーだったか「入ってたんだ。」
『で、でも!たまーに。稀にだよ!ね?』
本当は体を重ねる度に、一緒にお風呂に入る事を強制されていた。最初は散々嫌がっては拒んでいたのにテヒョンとのお風呂が当たり前になっていたってこと。
未だテヒョンと私のことに対してモヤモヤしているジョングクには、当然話せない。
比べなくても、ジョングクは素晴らしい人間だと私が彼を傷つけずに伝えられたら。こんな悩みは生まれないのにね。
元彼、元カノ。過去を蒸し返す余計な話はしない方がいい。私が彼との付き合いを始めて学んだことの一つ。
「まぁ、いいよ。もう(人1)は俺のだからね。」
でも、今日は機嫌がいいのもあって。いつもの水掛け論に至らなかった。彼の中で余裕ができるほど気持ちの変化があったんだろうか。
『グゥはさ私が前の彼女とのこと聞いたら怒る?』
「え?誰の事言ってる?(人1)に散々嘘ついてたアイツの話なら思い出したくもない」
『ううんそうじゃない。1回聞いた事あるグゥの「その話は今度ね」
____、今なら過去の話もできるんじゃないかなと思ったけど。分かりやすいように口を濁した。「ほら過去よりも今が幸せならいいんだ」って、腑に落ちないまま。そうだねと呟く。
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あんこ(プロフ) - 展開が全く読めず、ドキドキしながら読み進めています。10の公開楽しみにしております。 (2022年7月11日 21時) (レス) id: b5da8987a5 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 一番好きな作品です!更新楽しみにしています! (2022年6月27日 1時) (レス) id: b3bd6e397d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新楽しみにしてました!何回も読んで毎日更新ないか楽しみにしています!大変だと思いますが頑張ってください。とってもおもしろいです! (2022年6月23日 13時) (レス) @page50 id: be7c7766b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chay | 作成日時:2022年3月13日 0時