#414 ページ15
『…私も好きだよ。いつも心配させたり不安にさせたり、グゥを困らせてばかりでごめんね。
本当に心から愛してるのはジョングクだけだから』
そっと頬に触れて。その思い詰めた表情を優しく撫でる。すると起き上がり体を起こしてくれて。次は触れるだけじゃない、息を乱すキスが待っていた。
舌がぴちゃぴちゃと音を立てて。我慢していた物が溢れるかのように。もっと。もっと、と目は虚ろになっていく。
「…っ本当に、(人1)は俺を退屈させない天才だね。」
『……っどうして、』
「いつまで我慢させる？こんなキスして流石に何も思わない？俺はいい加減、その体に触れたいよ。」
ずっと繋いでいた手が、ぱっと離されて。グゥは被っていた帽子を脱いでは、髪をわしゃくしゃとかき乱す。
もうすぐ交際して一年。その間、彼は私の体に興味が無いんだと思ってしまうほど無関心に見えた。キスをすれば夢中になって押し倒されたことはあったけど、もの寂しくなるほどすぐに起き上がっては居なくなる。
そんな日々が茫然と過ぎていき。お酒に任せてキスを強請ることはあっても朝目覚めると。全く変化もない私の格好は勿論のこと。隣がもぬけの殻でソファーで寝ている彼の姿を見つけたこともある、
付き合う前よりできた距離感。
これって恋人と呼べるのだろうか。私の中でも疑問はより深まっていくばかりで。別にキスの先を求めてるわけじゃなくても、こんなギスギスして見える関係がずっと続くのは嫌。
私なりに変わろうと少しずつでも距離を縮める努力をし始めた矢先、今日初めて彼の本音を耳にした。
ずっと言えなかった、いいや。言わせないような雰囲気作りを私がしていたのかもしれない。
しまいには、なんで傍に来てくれないんだろうって彼の愛を疑ったりしてさ。どれほど最低なの？
「でも、それ目当てとか。野蛮な男だって思われたくないし。…ヒョンと俺は違うから、待とうって、(人1)がいいよって言ってくれるまで待ってみせるって決めたんだ。……それでも、会う度に触れる度に決意が揺らぐ」
『……』
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あんこ(プロフ) - 展開が全く読めず、ドキドキしながら読み進めています。10の公開楽しみにしております。 (2022年7月11日 21時) (
レス) id: b5da8987a5 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 一番好きな作品です！更新楽しみにしています！ (2022年6月27日 1時) (レス) id: b3bd6e397d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新楽しみにしてました！何回も読んで毎日更新ないか楽しみにしています！大変だと思いますが頑張ってください。とってもおもしろいです！ (2022年6月23日 13時) (レス) @page50 id: be7c7766b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chay | 作成日時：2022年3月13日 0時
